就活戦記

なんかよくわかんないけどアニメの次回予告風のものを作ってみた

 

 

彼は言った。「GWまでには帰ってこられるさ」と。

しかし6月になり梅雨になっても彼は帰らなかった。

梅雨で泥沼と化した戦い、一部上場、JASDAQ上場、非上場、財団法人と際限なく広がる戦線、度重なる出兵(上京)により不足する物資・・・

いったいこの戦争はいつまで続くのだろうか

 

第一話

それは6月のこと。大学ではキャリアサポートの職員が先輩たちの勇ましい就活の成果を語る。任天堂、パナソニック、三菱、・・・。学生たちは自大学の学歴の強さに目を輝かせ熱狂し、我も我もと就活の最前線へと志願するのであった。

 

第2話

全ては順調だった。圧倒的な学歴、圧倒的な顔面偏差値、圧倒的な企業研究と職種理解、すべて並べれば2000文字を超える濃密な自己アピール、予め考え抜かれた第35希望までの企業へのエントリーは準備済み。おそらくライバルの学生たちを鼻息で吹き飛ばせるレベルの軍備であった。

彼は言った。「GWまでには帰ってこられるさ。うっかり3桁くらい内定を取らないように気をつけるよ」と。

 

第10話

履歴書は次から次へとお祈りメールと散る。相次ぐ敗戦による士気の低下、そして戦費による物資不足。敗戦の雰囲気漂う中、彼は逆転を期した大作戦を計画する。(東証一部)ラインの護り作戦。多少のブラックは容認し残っていた推薦枠を使用、さらに企業の面接情報まですべて調査。長きに渡る戦いで疲弊しながらも、更に面接スキルを磨いた彼の最後の戦いが始まる。

 

第11話

(東証一部)ラインの護り作戦失敗。そして妥協に妥協を重ねた零細企業からの2発の不合格。この爆弾投下に恐慌状態に陥った彼はこれ以上の戦争継続を断念。降伏を受諾し、ニート主義への体制変更を受け入れるための交渉に入る。しかしその先に待ち受けていたのは・・・?

 

第12話

徹底抗戦を指示する親との交渉は熾烈を極める。これ以上の戦争継続は絶対不可能だとする彼に対し、親は自殺的な就活継続を命令するのみであった。この無謀な命令にとうとう彼は自宅のリビングで反乱を起こし、内戦が始まるのであった・

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